2013年7月9日火曜日

特別講演が開催されました(7月9日) ― 「もぐさのお話し」 亀屋佐京商店 杉浦達修 先生

 7月9日に亀屋佐京商店の杉浦達修 先生に「もぐさの作り方」について講義していただきました。
 今回は、良質な艾(もぐさ)をヨモギから作るには、どのような技術と知識が必要かを教えていただきました。
 講義では、実際に野生のヨモギを採集し、これを手作業で艾にする過程を体験させていただきました。ヨモギはどにもありふれている雑草と思われますが、実際に艾を作ろうとすると、その繁殖している場所やヨモギの種類を特定する必要があります。また、どの季節でも良いという訳でもなく、夏のヨモギが大きく育成した時期に採取し、乾燥させた上で、艾を作成する必要があります。
 良質な艾は、採取したヨモギからたったの4%した取れません。ヨモギといっても、和菓子などで用いる青い部分ではなく、キク科の葉の裏によく生えるのと同じように、ヨモギの葉裏の毛のみを集めたものがお灸でつかう艾です。ヨモギ餅のような青々しい香りではなく、香水のような芳香を放つのが、この葉裏の毛で、この毛でお灸をすることで、あまり熱くない上手なお灸ができるのです。